俺の友人の話。
友人Aとその幼馴染Bが付き合い始めた。
Aはどちらかと言うと遊び人だったのだが、Bと付き合い始めてしばらくしてから他の女と遊んだりすることを止めた。
Bは少しメンヘラが入っていたのか定かではないが、Aを疑い浮気したと決めつけ、包丁をAに向け「アンタを頃してあたしもタヒぬ」と叫んだりする事もあったらしい。まぁ、これは過去遊び人だったAの自業自得だと思うのだが…。
それはさておき、Aは他県の大学に通っており、その土地で就職。
Bは地元に就職したが、実家を出て一人暮らしを始める。
遠距離恋愛で10年が過ぎ、そろそろ…と結婚に向けて動き出したAとB。
B実家へ挨拶に伺う際に事件発生。B母の猛烈な反対にあい、B実家に上がって30分で「やっぱり結婚できない、別れる」とBが言いだし結婚は白紙、そして破局。
反対の内容は「Aが公務員でない」という理由だったらしい。
その後のAの憔悴っぷりは本当に見ていられなかった。
自暴自棄になったか、食事は取らず仕事に明け暮れる。
「Bはお前じゃなくてお前の向こうにあるカネしか見えてなかったんだ。新しい恋をすればどうにかなるかもな」と別の友人がアドバイスしたそうだが、どうしてもBと比較してしまうのか結局体の関係で終了×2名。
Bとの破局から半年後、何かが吹っ切れたのか急に行動的になったA。
話は変わるが、Aが最初に就職した会社のずさんな会計管理に呆れ(裏金)、税務署へ通報したところ懲戒解雇され、他県へ転職していた(報道もあったので詳しくは割愛)。
解雇後すぐに就職出来ていた為そのままにしていたが、弁護士をつけ解雇した会社を提訴し、見事勝訴した。
勝訴した話を耳にしたBはAに連絡を取りだす。
Aも復縁に望みをかけるが、BはAに条件を突き付ける。「地元に戻ってくれば復縁していい」と。
裁判終了後、Aは仕事関係で7つ年下のCという女性と知り合っていた。
AはBとの事を包み隠さず話していたのだが、それを承知した上でCはAへ告白していた。
AはCの気持ちを受け止めたうえで、Cを振る。
BはAに結論を急かす。
Aは今の仕事が楽しいと感じていた為地元に戻る事は躊躇っていた。でもBも諦められない。
膠着状態が続いていたが、2ヶ月後、幸か不幸かAはその会社では異例の昇格をする。Bと破局後に仕事に打ち込み多額の利益を生んだのが要因だろう。
AはBとCそれぞれに昇格したと伝えた。
Bは昇格を詰り、もう戻ってこないのだろうと泣いて詰問。
Cは昇格を喜びとびっきりの笑顔で祝いの言葉をかけたそうだ。
Aは次第にCに惹かれていった。
Aの昇格から2週間後、BからAへ連絡が入る。
「彼氏が出来たから復縁の話はナシで」と。
Aはまた落ち込んだ。前回とは違うのは、傍にCの存在があったこと。
Cは、AがBに再度振られたと知ると自分の事のように号泣したそうだ。
そんなCの姿を見て、Aは「今度こそ間違えないように」と、Cと向き合うことを決意したそうだ。
俺が首を捻るのはAとBが未だ繋がっている事。
Bは新しい彼氏との不満を愚痴り、Aはそれをうんうんと聞く。
元々幼馴染だったからか、お互い友人同士の付き合いをしているようだ。
俺が聞く限り、BはAに「こんなに不満なんだからヨリ戻そうぜって言いなさいよ(チラッ」としている風にしか思えない。
Cは「Aは未練ないってわかってるから別にいいよ」と言うらしい。
長くなったが、衝撃を受けたのは何故未だにBと連絡をとるか、その真意を聞いた時だ。
「Bが俺に未練があるのはわかっている。
俺はね、こう考えているんだ。
これから先も変わらずBの不満を聞いてやる。
俺はCとうまくいって、幸せな家庭を築く。
そうなる為の努力は惜しまない。
Bは今のままでは幸せになんかなれない。
かといってBの性格上、俺に相談している手前、 今の彼氏と別れる事はない。
別れたとして40間近の女が
イチから婚活するのは現実的じゃない。
自分が振った男はどんどん幸せになっていくのに
自分は幸せから遠ざかっていく。
そうして苦しめばいい。それが俺の望む未来だ」
暗く冷たい目で吐き出すA。
昔は快活で「人を恨む」ことを知らない人間だった。
確かに遊び人だった時期もある。
それでも明るいムードメーカーで、Bを溺愛していたAが、
ここまでBを恨むようになるとは…と、衝撃を受けた。
AからCとの結婚報告の流れで聞いたので、余計に。
愛の反対は無関心だと言うが、その愛が大きすぎると人の心は壊れてしまうのだと衝撃を受けた出来事だった。
これで終わり。長文スマン
どんな形であれ、Aの気持ちがBに今なお不完全燃焼で残ってるわけで、不味いよね
いつ復活するか分からんよ
Cが気の毒。
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