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卒業、就職、即結婚というのはアレだったので、同棲してから一年経ってから籍を入れようということになった。
そのことはGWに帰省した元嫁からお父さんに報告。手土産にお父さんの大好きな日本シ酉を、居シ酉屋店長の立場を駆使して入手。
たいそう喜んでくれた。
後に、その日本シ酉の入った桐箱に達筆で日付けと「元嫁、イチ、結婚の報告」と、書かれているのを見せられた。気が早いぞ、お父さん。
二人の関係はというと、一人暮らしが長かったおれと、父子家庭で育った元嫁。家事は二人とも問題なし。
一応料理はおれのほうに分があったが、掃除洗濯は元嫁のほうがマメ。
家賃は折半で光熱費はおれ。通信費はそれぞれ。貯金もそれぞれ。
それなりに上手くやれていた。
ただ、元嫁が就職してからはやはり、時間的なすれ違いが増えていった。
元嫁の休みは日曜プラス週の何処かで1日休みというシフト制。おれはその休みに合わせて休みを取る。
休みが楽しみだった。
平日なんかは、暇ならおれも早く店を閉めて帰るし、そういう日は元嫁も昼寝して夜更かししてくれた。
安定して幸せだったのは、やっぱりその頃だと思う。
元嫁と付き合って二年半。そして、一緒に暮らして一年。
約束通り、おれと嫁は籍を入れた。
結婚式はせず、おれが働いている店で知り合いを集めての簡単なパーティーをした。
バイトたちがお金出し合って、サプライズで元嫁はレンタルのウェディングドレスを着せられた。
おれは元からスーツだったので、横に並んで写真を撮った。
その写真はイケメンの手で加工され、どこぞの写真館で撮ったような写真へと生まれ変わった。
おれはあんまりパソコンとかは使えないんだが、ああいうのが簡単に出来るって凄いと素直に感動した。
年末年始には、二人揃って元嫁の実家に帰省。
娘のドレス姿にお父さん、惜しげも無く泣く。
おれはキチンとした式を挙げられなくて申し訳ないと謝ったが、それはいずれ二人で挙げなさいと諭された。
田舎はそういうしがらみが多いもんだと勝手に思ってたが、お父さんは完全に抜けてたみたい。
一応親戚の方々には丁寧に説明していたけど、今はそういう時代じゃないとハッキリ言っていた。
お父さんかっこいい。しかしおれ、ちゃんと式を挙げられなかったことを、いまもちょっと後悔してる。
おれのワガママも大きかったからね。
おれのワガママというのは、そのまんま親がいないこと。
親が○くなってからは親戚とも没交渉。結婚式という願望がなかった。
元嫁も、自分の両親を見ていたからか、お金をかけて式を挙げても必ずしも幸せにはなれないと何度も言っていた。
本気かどうかは判断しかねるが、おれはそれを元嫁の気遣いとして素直に受け取った。
あと、お金がなかったわけじゃない。
小さくてもそれなりの式を挙げることくらいは出来た。
飲食店で働いてると、いつかは自分で店を…みたいなことは、自然に考えるようになる。おれもそうだった。
だから少しずつではあったが、貯金はあった。
それについても元嫁は、そのお金はおれの夢のためのお金だから、そのためだけに使って欲しいと言っていたんだ。
もうここまで読んでもらったらわかるように、正直おれにはもったいないほどの出来た嫁だった。
少し時間を進める。
ちょっとかわり始めるのは四月になってから。
今でも断言出来る。
元嫁と出会ってから3年間は、おれの人生の中で最高の3年間だった。
元嫁と出会ってから丸3年。
元嫁働き始めて丸1年。
おれは相変わらず居シ酉屋の雇われ店長。オーナーが新しく店を出すとかで、おれもちょっと、忙しくなる。
元嫁は新人の教育係に任命され、ちょっと昇給。肩書きもついたと喜んでいた。
簡単に言えば、すれ違いが大きくなっていったんだ。
夜中に帰っても疲れて寝ている元嫁。
元嫁の朝の出勤に合わせて仮眠を取って、一緒に朝食。お弁当を持たせて見送り、おれ再び眠る。
子供は、元嫁の希望で作ってはいなかった。それでも週イチ前後で夜の生活は有り。
休みの日は合わせてはいたんだけど、やっぱりお互いに忙しくなったせいか、なかなか合わなくなった。
元嫁も休みが日曜日だけだったりしたし、おれも希望通りのシフトを組めなくなっていた。
なるべくして、なったんだろうな。
この結末も。
平日、おれは早ければ1時には家に帰る。
その日は前半で売り上げも立ったので、少し早めに閉店。早目に帰宅した。
9月も終わりそうなころだ。
いつも元嫁の寝顔を眺めて、ただいまのキ.ス.を勝手にして、リビングでゲームしたり携帯いじったりしてから寝る。
おれはいつも通りの儀式のために元嫁の部屋に入ると、枕元の元嫁のスマホにちょうどラインの着信が入った。
元嫁は寝たら起きないタイプなので、そのまま寝続けているが、そのほんの二行の文面はおれの目を覚ますのに充分だった。
「××さんとの旅行どうだった?
楽しかった?」
誰だよ、××って。
なぁ?同期A子。
「××さんとの旅行どうだった?
楽しかった?」
誰だよ、××って。
なぁ?同期A子。
とりあえずその文面で大体のことを察したので、トイレに行って吐いた。
元嫁に対する嫌悪感と、今までの幸せが一気に壊れた恐怖感。
漫画の読み過ぎかもしれないが、頭の中の思い出の映像が、ピシッてヒビ割れてガラガラ音を立てて崩れていくのが面白かった。
いや、なんも面白くないけど、全くなにも感じずにただただ眺めている自分が確かにいたのよ。
すぐに考えたのは、どうすればやり直せるかだった。
元嫁を許せるかどうか。
生活系のまとめでよく見る復讐なんてのは、このときは全然考えてもいなかった。
この日のおれの行動は、逃避だった。
再び店に戻って、Yを呼び出して泣きながらヤケシ酉。実費で結構高いワイソも開けて、朝まで飲んだ。
今までの元嫁との思い出を語る
↓
なんで浮気なんか
のループでうざかったとのちにYから暴露された。
記憶無くすくらいまで飲んだのは人生で初めてだった。
起きたのは昼頃で、おれは店のソファで寝ていた。
配達に来た八百屋に起こされた。
携帯には元嫁からラインが何件か来てたし、着信もあった。
全く気付かなかったけど。
ラインの文面にはおれを心配しているとか、何かあったの?とか、終いにはなんでラインを読みもしないんだと怒ってもいた。
とりあえず返信で詫びて、店でおシ酉を飲んで寝てしまったと言い訳をしておいた。
頭がガンガンして気持ち悪いので、近くの○局で液○ャベと頭痛○を買ってきて飲んだ。
いつもの出勤時間よりかなり早かったが、昨夜の店の掃除と、仕込みを始めた。
何にも考えずに体が動くってのは、こういったときにすごく助かる。
フラッフラだったから休み休みだったけど。
そして、これもいつもより早くYが出勤してきた。
「タヒんでないか心配だった」
と冗談ぽく言ってたが、目が笑ってなかった。かなり本気で心配してくれたらしい。
こいつは女運はないが良い奴だと思った。
で、これからどうするのか?
という話になった。
開店まではまだかなり時間もあるし、既に仕事としてやらなきゃいけないことは終わっている。
昨夜と違い、かなり冷静に頭が回っていた。自分の吐く息がシ酉臭いことを除けば絶好調だ。
○も良く効いて、すこし気持ち悪い気もするが、頭は痛くない。
絶好調だ。
多分。
結論はすぐに出た。
やり直したい。
正直な気持ちを言った。
でも、ケジメはきちんと付けないとダメだとも言った。
Yは驚いていた。
おれの性格から考えて、相手を徹底的に締め上げて潰して搾り取るもんだと思っていた、と。
おれ、どんな風に思われてたんだよ。
まずおれは浮気相手や、元嫁の本気度などを調べることにした。
早まったら負け。
焦ったら負け。
生活系まとめサイトで何度も見た鉄則が、おれを押し留めてくれた。
先人の知恵に感謝。
とにかくおれは知りたかった。
なんで浮気したのか、相手は誰か。いつからなのか。
そして何より、元嫁は本気なのか。
ターゲットは元嫁が就職するときにおれが頼った元嫁会社の役員の人と、今回のきっかけとなった同期A子。そして、異常に仲の良い元嫁妹。
この三人にそれぞれアプローチして情報を集めることにした。
まずは元嫁妹にから当たってみることに。
おれと付き合う前から、恋愛相談やら愚痴やら、おれとの喧嘩まで全て筒抜けになっていたくらいなんでも話していたので、もしかしたら妹なら何か知っているかもしれないとおもった。
結果は白。
最近あまり連絡もなくて寂しいと言っていた。浮気のことは伏せて、元嫁に変わったところはないかと聞いてみたのだが、
「イチ兄さんと付き合うようになって、初めてまともな男の人と姉が付き合うようになって、本当に感謝しています」
とまで言われた。
ひょっとしたら元嫁を庇っているのかとも疑いはしたが、話しても話してもおれへの感謝の言葉しか出てこない。
冬休みにこっちに遊びに来ると話は締められて、妹との話は終わった。
妹ちゃんマジ天使。
次に同期A子。
ラインの友達一覧には知らない男とピースしている写真があるが、A子をクビにしてからは全く連絡もとっていない。
未だに元嫁とA子が繋がってたことにも驚いたくらいだ。
しかし、A子は地元生まれの地元育ちで、地元のアホ大学の四年生。調べようはいくらでもある。
うちのバイトの友達、という思ったより短い繋がりで、A子の知り合いに辿り着いた。
そこからはもう簡単だった。
元嫁とA子がどうして繋がってたのかもわかったし、浮気相手A、Bが特定できたので、調査対象にそのA、Bも追加する。
ちなみに、バイト連中には全て打ち明けた。あと、浮気相手判明までかかった時間は2週間。
おれはタヒんだように生き、働き、そしてタヒにたくなる気持ちで毎日自宅へと帰った。
元嫁とは完全にレス状態。
というか、ぶっちゃけエレクトせんかった。
元嫁からは病院を勧められたが、ちょっと疲れてると言い訳して逃げていた。
おれヘタレ。
最後に元嫁の会社役員、おれの立場からすると常連さん。以降は常連さんで。
この人には本当に本当に世話になった。
浮気発覚から1ヶ月。いつものように夜中の閉店間際に一人でフラッと現れて、ビ○ルを二杯、つまみを一品。
バイトにも気を遣ってくれる、良い常連さん。
その常連さんに心配されるくらいおれの見た目が変わっていたらしい。
何かあったのか?と、常連さんから話を聞いてくれた。
やっぱり上に立つ人ってのは、小さな変化もすぐわかるもんなのかな?
おれの場合は小さな変化でもなかったかもしれないが。
一人だけで喋って辛かろうバッドエンドマン
>>95
もともと深夜の暇潰し目的で建てたんだが、やっぱりレスあると嬉しい。
おれは常連さんに、元嫁のことも浮気相手のことも、全部打ち明けた。
浮気相手Aは、元嫁の直属の上司。浮気相手Bは、元嫁会社の下請け会社の営業。
おれ自身がまともな会社で働いたことがないからわからないんだが、常連さんからはめっちゃ頭を下げられた。
でも、なんとかやり直せるならやり直すつもりだと言ったら、土下座までされた。おれ焦る。常連さんは何にも悪くないのに、なんで常連さんがこんなに謝るのか。
そう考えると、元嫁と浮気相手に、ハッキリとした怒りが湧いたのがわかった。
今まで自分の為には怒りは湧いてこなかった。むしろ、燃え尽きて真っ白に近い。
でもここへきて、自分のために怒って泣いて協力してくれる同僚や、土下座までしている常連さんを見て、初めて明確な怒りを自覚した。
おれ、サレラリから覚醒の瞬間。
がんばれ
自○とか考えんなよ
>>98
大丈夫。
今は笑って話せるくらいだし、これを書いてるのもちゃんと整理が付いたから。
Yから毎日
「お、ちゃんと生きてたか」
と言われてたのを思い出したw
心配してくれてありがと
コ”ムなしでしたまで見た
>>101
元嫁ピ.ル.飲んでたし多分そうだと思う
整理ついでに当時のスペック
おれ…居シ酉屋雇われ店長。ヘタレサレ男。
元嫁…ツンデレが似合う顔のビ・・さん。日本人形系の低身長美人を想像してくれ。中学生の頃からよくストー力ーされてた。
お父さん…尊敬出来る大人の男性。日本シ酉好き。
妹…清楚系JK。実際はバリバリスポーツ女子で純情乙女。姉には強気だがおれには敬語。たまに間違えておれに普通に話して赤面する可愛さ。
同期A子…真○のビ・・。元嫁を不倫の道に誘い込んだ元凶。セクシー女優の泉麻耶に似ていると、当時うちの店で話題に。
イケメン…早々に内定も貰えたうえに、翌年3月にこっちと実家の中間の地方都市で結婚式の予定。探偵並みの調査能力で同期A子と浮気相手を特定。元嫁と浮気相手との密会場面の写真や、浮気相手の身辺調査のレポートをまとめて、泣きながらおれに提出。お前が泣くな。
オーナー…幼妻がおれの元嫁のように浮気したら想像しただけでしばらく落ち込んでた可愛いおっさん。新規の2店舗目も順調。
オーナー幼妻…うちの居シ酉屋でバイトを続けている。予想に反して元嫁の浮気に大激怒。矛先はオーナーに向かい、浮気したら地獄まで破産する(?)と豪語。頭は良いんだが天然系。
常連さん…漢気の人。このあと、常連さんの違う顔を見ておらビビる。
Y…女運悪し。仕事でもプライベートでもおれの相棒。この店で働いてから知り合った。どうやってキャ○嬢とお金をかけずに付き合えるかを研究するために大量のお金をかけるアホウ。
主要な登場人物はこんなもんかな。
それにしても長いな
見てるけど
寝る前に覗いたらレスついてた
>>104
すまん
おれ自身驚いてる
でもちゃんと決着まで書くよ
支援
イケメン号泣と常連さん平謝りは知ってたけど隠してたからってこと?
>>105
そのことの補足
イケメン号泣について
元嫁と同い年で一緒にバイトしてた時期も長い
おれのことを異様に慕ってくれていて、おれたち夫婦のことも応援してくれていた。結婚する報告も、わざわざ二人できておれたち夫婦に報告してくれた。
だから、浮気発覚の経緯は、実際は些細なことだし確証も証拠もない。
まず最初に報告したときも信じられなくてショックで落ち込んでた。
だからこそ念入りに徹底的に調べたところ、真っ黒。
それをおれに報告しなきゃいけないと悩んで熱を出してバイト休んだくらい。
号泣の理由はこんな感じ。
常連さんの平謝り
おれも本当に、なんでこんなに謝るのかわからなかった。会社の風紀とか、倫理とか信用とか、そういうのに関わってくるもんだからじゃないかと予想。
むしろ、おれがそんな女を頼んで就職させてもらったことが申し訳ない。
常連さんはこのあと、会社内での元嫁と浮気相手についてを徹底的に調べてくれた。
あー常連さんは1が紹介して嫁を就職させた会社の上司なのか
理解した
続きマダー?
常連さんのお陰でサレラリから目覚めはしたが、それでも元嫁とやり直したいという気持ちが強かった。
証拠もあるし、常連さんに話もしたし、そろそろ打ち明けるかと思っていたのだが、常連さんから止められる。
会社内のことを全部調べるから、それまで待ってくれ。と。
責任は俺が持つとも言っていた。
この生ぬるい地獄がまだ続くのかと思ったが、常連さんにまた頭を下げられてしまい、了承した。
それが結果として良い方向になったわけだが。
季節は師走。
飲食店かきいれどきです。
うちの店もそれなりに予約が入り、年末に向けてさらに忙しくなりそうな雰囲気だった。
常連さんとの話し合いから一カ月過ぎていた。
正直、このころの記憶があんまりない。仕事のことはある程度覚えているんだが、私生活のことが、あれ?このころ何してたっけ?というふうにポッカリ抜けている。
あと、夜のスポーツだが、不倫のショックで、にわかに不能になってた。
自家発電は出来た。
でも、元嫁相手だと無理だった。
元嫁も流石に変だと思ったらしく、この一カ月の不倫はほとんどしていなかった。
実際は仕事後や休みじゃなくて、昼間の仕事中にやることやって、水面下に入っていたからだけど。
しかもこの一カ月の間に、不倫相手Bはバッサリと切ってた。
おれや妹に、営業の男がストー力ーっぽくなって困ってると、ガッツリ相談してきやがった。
あと、おれの様子がおかしいと周りに相談もしていた。
女の子って、こういう根回しの技術ってどこで学ぶんだろうね?
12月の二週目。
深夜にフラッと常連さんがやってきた。
待たせて悪かったと、まず謝られた。
そして、結構分厚い封筒をカバンから取り出して、おれに渡した。
「これは、あくまでも、あくまでもな、個人的に調査した結果だ。会社役員としての俺じゃなくて、この店の常連として、少し気になったことを会社の人間や外部の人間に聞いたりしたことだ。だからこれは、あくまでも俺個人の責任で行ったこととして、受け取ってくれ」
内容を確認させてもらうと、明らかに個人で調べたようなものではないし、法律的な専門用語や、会社内の誓約みたいなものも書いてある。
「俺はこの調査資料を基に、浮気上司と元嫁さんを処罰しなければならない。あとは、タイミングだけだ。苦しい思いをさせて悪かった。だからタイミングは、イチくんが元嫁さんにどう対応するかを見てから決める」
他人の生○与奪の権利を手にするってのは怖いもんだね。
慰謝料とか、社会的抹○みたいなことは正直なとこ考えてなかった。でも、そういうことも含めてよく考えて返事が欲しいと言われた。
このときになってようやく、
離婚する
ってのを強く意識した。
実はおれの結婚記念日はクリスマスイブの前日。
1年前の夜中に一緒に市役所に行ったのが遠い昔のよう。
クリスマスイブと結婚記念日が一緒だと損をする!
という元嫁の発言からのイブ前日。
帰りにコンビニでケーキを買って、二人で祝った。
クリスマスはクリスマスで、お互いにプレゼントを交換し、結婚1日おめでとうと言いあった。
思い出すと今でも泣けるな、これ。
ぶっちゃけおれもガキだったんだろうね。いい年して。
それなりの覚悟はしてたつもりだったけど、恋愛の延長で結婚しただけだったんだろう。
もうすぐ結婚記念日だった。
決戦はその日に決めた。
それと、おれは一つの賭けもしてみることにした。
慰謝料で制裁!
汚嫁間男ザマァ!
ってのはよく見るし、おれもしたくなったけど、本心はやっぱりやり直したい。
だからこその、賭け。
誠心誠意、心の底から反省して謝ってくれたのなら、また1から元嫁とやり直す。
本当に、単純に謝って欲しかっただけなんだよな。
結婚記念日当日。
または、決戦当日。
かなり忙しい時期にも関わらず、事情を軽く説明しただけで休みがもらえた。
オーナーや幼妻やY、バイトのみんなからはめっちゃ激励された。
イケメンからは新しくまとめ直した最終版の資料を受け取った。
お前…こんなことに身を削るんじゃないよ…
そして店からはオードブルとピザを渡された。
これを作ったYからは、前祝いだと言われた。
何を祝えと?
オーナーから結構高めのシャンパンを貰った。
だから、何を祝えと?
意図はともかく、ありがたく受け取った。そして、駅まで特別ゲストを迎えに行っている。
お父さん、妹ちゃん。
サプライズゲストにサプライズしてごめんよ。
その頃、元嫁は自宅でスープと唐揚げを作っていた。
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