昔、中1のとき、父方の実家がある田舎へお盆に家族で帰省したんだけど。
私はもう何年も来てなくて、久しぶりの田舎をてくてく散歩してると、急に後ろから誰かに抱きしめられて道端の小屋?に連れ込まれた。
もうびっくりしててジタバタしてたんだけど、フーフー言いながら羽交い締めにしようとする男の腕力が強くてパニクってて声も出せずにいて、ハッとして
「誰かー!」
って叫びかけると、男があわてて手で口塞いできた。
私の右腕を掴んでた男の右手が目の前に来たんで思いっきり噛んで、
「ギアッッ」
って耳元で叫ばれて、右手で掴んだ何かを後ろに向けて叩きつけた。
またなんか叫ばれ、拘束が緩んだ隙に外へ逃げ出した。
外はのどかな田園風景、ちょうど昼時(ご飯食べに実家に戻るところだった)で、誰も居なくて後で
「これじゃ叫んでも意味なかったな」
って思ったが、とにかくダッシュで実家まで走った。
実家に戻って両親に抱きついて泣きながら話すと、伯父がすぐ駐在さん呼んでくれた。
そして駐在さんと伯父と祖父と父と従兄が小屋に向かったそう。その時はもう逃げてたけど。
それから色々聞かれたあとすぐ帰省やめて帰った。(父だけ残った)
で、そのことはすっかり忘れてたんだけど、ずっと後になって父から事の顛末を聞いた。
私を襲った男(Aとする)は本家筋の息子で、はとこ?に当たるそう。
駐在さんにはおっさんと証言したけど、実際は当時高校生で、少々というかかなり頭の出来がヤバく、それまでにもその手の悪さしてたそう。
頭に大怪我もしてて、すぐ今回の件もAとわかったそう。
本家がその地位とお金で解決してきたけど、私を襲った件で私の祖父系の分家や、他の祖父の兄弟系の分家、本家の嫁筋の家までが本家に対して反旗ひるがえして。
本家も他の跡継ぎ守るために、どうせ跡継ぎにはなれないAを捨てることに。
そして全く覚えてないんだけど、その時Aの処遇について本家が私に聞いてきたそう。
父が私にざっと説明して、電話で本家の人がこうこうこう言う人(A)がいるけどどうしたらいいと思うかと。
私は
「タヒぬまで家から出さないで」
と言ったそう。
なんでそんな事言ったのかわからない、そもそも覚えてない。
父は少年院じゃすぐ出てくると思ったからそう言ったんじゃないかと。
それで本家はそれに従ってAを屋敷の中にずっと閉じ込めてたそう。
私の意思を最も重視してそうしたって、それで分家筋を納得させたそう。
そして10年以上経って、この顛末を聞いた時にはもうAはタヒんでたって。
祖父が大往生遂げて、葬儀のためにあれ以来初めて田舎に行くので、
「もう大人だし念のために教えておく」
と父が語ってくれ、当時の修羅場を思い出した+思い出せなかったお話でした。
少年院じゃすぐ出るとかそんな知恵があるかどうか…
誰かが入れ知恵したか、そう言ったことにしたのかも
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