数年前の修羅場らしきものを投下。長い。
私子…当時21歳。ど田舎出身の元喪。バイト。
彼男…当時22歳。都会生まれ都会育ち。某大手鉄道会社勤務。
嬢子…多分20代前半。彼男の行きつけのお風イ谷の嬢。
浮気子…当時27歳。合コンで彼男と知り合い意気投合。
遠距離でお互いの家を行き来しつつお付き合いをしていたある日、
彼男に電話で同棲しようと言われた私子。まだ数か月の付き合いなので断る。
彼男食い下がる。むしろプロポーズ。私子断る。を何度か繰り返したあと、
延々2時間ほど熱烈な未来予想図を語られ、感激した私子は同棲を決めた。
母も彼男を気に入っていたこともあり、それからとんとん拍子に話はまとまった。
ただ、彼男の両親は彼男の高校卒業と同時に離婚しており、
この同棲話にはまったく絡んでこなかった。
居心地の良かった職場・地元・友達と離れるのはつらかったけれど、
大好きな彼男にあんな告白を受けて、断れるほど冷静ではなかった。
こうして彼男の住む関西で、同棲生活が始まった。
ところが2ヶ月後、ポストに消費者金融の明細書が入っていた。
悪いとは思いつつ、勝手に中身を見てしまった。
そこには50万円借りれるコース?を彼男が契約していること、
そして現時点で25万円借りていることが書かれていた。
その夜帰ってきた彼男に聞いてみたが、
「人のもの勝手に見るとか最低だ!
これは親父の入院費用のために借りただけ。お前には関係ない!」
と怒られ、後ろめたさもあり、それ以上追及しなかった。
それから数か月経った秋のこと。
彼男の怪しい行動が目に付き始めた。
かかっていなかった携帯のロックがかけられている。
確か以前、彼男に見て見て~と見せられた待ち受け画面には、
ロックのマークなんてなかった。
そして何処へ行くにも携帯を肌身離さず持ち歩くようになった。
トイレでもお風呂でもデートでも。寝る直前まで弄っている。
私子が話しかけても曖昧な返事。目線は常に画面。
また、元々忙しい仕事だったけど、やたらと急な夜勤が増えた。
飲み会も多い時は週3回。その時は必ず携帯が繋がらなかった。
たまの外食では、絶対に他の地区には行かず、
いつも自転車で5分程の居シ酉屋・吉野屋・ミスドのみ。
ちなみに私子は、牛丼・ドーナツは苦手で食べられない。
外食の件はともかく、携帯はおかしいと思い、バイト先の店長(27歳♂)に相談。
店長曰く「これは真っ黒」。
ちょうどその時期、彼男の部屋を掃除していると
企業主催の大人数向け合コンパーティーで使用する、自己紹介カードが出てきた。
胸騒ぎを覚え、またもや帰ってきた彼男に携帯のことと一緒に問い詰めた。
最初はキレて話にならなかったけど、
「彼女のいない同僚の付き添いで行った」
と話し始め、なんと25万円以外にも借金があるとわかった。
その額なんと400万円。車は持ってないのに何で?と聞くと、
一人暮らしを始めたとき、両親が離婚、実家も売りに出され帰る場所もない。
寂しくて風イ谷やキャバに夢中になり、女の子たちに貢いだそうだ。
あまりにもぶっ飛んだ話にリアルにメダマドコー状態。
自分がいかに不幸で可哀想な人間かを切々と話す彼男、
もうすぐ付き合って1年だなぁ、と現実逃避する私子。
実は私子の両親も私子が10歳のときに、
父の莫大な借金・女癖の悪さが原因で離婚しており、
私子にとって借金は額に関係なくトラウマ。
しかし彼男は、肝心な携帯のことはのらりくらりかわし、浮気の証拠は掴めず。
私子は長期戦を覚悟し、彼男を泳がせることにした。
それから1ヶ月後、私子は彼男にもっと負債を抱えてもらうために、
家賃高めのマンションへと引っ越しさせる。彼男の給料の半分以上。
翌年のGW、彼男は携帯の機種変更をした。
古いほうの携帯は無造作に放られ、私子は彼男の居ぬ間に拝見。
ロックもなにもなく見放題。
出るわ出るわ、嬢子とのお熱いメール。
どうやら私子は彼男の『モトカノ』で『彼男宅に居座る迷惑女』らしい。
嬢子とのメールは普通に受信フォルダにあったけど、
私子専用フォルダの下にもう1つ、浮気子専用フォルダもあった。
そこでわかったのは、彼男は1ヶ月前の4月にも合コンパーティーに参加。
そして浮気子と意気投合し、GW前にはわざわざ遠方に住む浮気子に会いに行っていた。
嬢子とはまた別の繁華街で遊んでいたらしく、
どうりで私子とは近場しか出かけないわけだと納得。
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