私の母親は水商売でママさんやってた。
正直住んでる県でそういう仕事で一番の売り上げがあるんじゃないかって程有名らしい。
運良くその事でいじめられる事も無かったし良かった。
その母が中学の時に
「同級生にA村Aちゃんって子いる?」
と聞いて来た。
「いるよ」
と答えると
「ふむ…」
とそれっきりだった。
成人してからAちゃんと母から聞いた話が少し衝撃だった。
Aちゃんの家は豪邸でお父さんが社長という事しか知らなかった。
Aちゃんも常識的で活発などこにでもいる普通の女の子で、Aちゃんママも普通のお母さんだった。
だけど、Aちゃんのお父さんは母の店の女の子に入れ込みまくってた。
それはそれはもうゾッコンで、結局嫁も娘も捨てる形で離婚。
多少の慰謝料渡して「はいさよなら出てって」って感じで、Aちゃんママがおかしくなってしまって、なんと母の店で働きたいと申し出た。
母の店で働くと言う事は、自分から旦那を奪った女と同じ職場になると言う事。
さすがに母も自分の店で揉め事を起こしたくないので、
「(不倫相手だった)Bさんが退店してからなら…」
と採用を見送った。
お父さんのBさんへの貢物は凄かった。
サラリーマンの年収程の高級時計を付けて来たり、クルマも高級車に乗り換え、そしてBさんが開くお店にまで出資した。
そしてAちゃんママが
「Bさんが退店したようだから働かせてくれ」
とまた来て、母は採用した(なんでBさんの退店のこと知ってるんだって感じだけど)。
Aちゃんママは少し病んでて様子もおかしいし水商売は初めて。
母も
(すぐ辞めるかなぁ)
なんて思ったらしい。
だがAちゃんママ、シ酉をよく飲む。
そりゃ病んでたであろうからシ酉をどんどん煽る。
分からない時などは積極的に母に相談したりして努力し、初めは指名も無かったが徐々につき、いつしか売れっ子ホステ○に。
今は幸せそうに暮らしてる。
一方Bさんのお店は数年で潰れた。
お父さんの方は倒産してしまったらしい。
母が言うにはBさんは行方知れずになってるみたい。
多分違う県で同じ様な事してるんじゃないかな。
成人するまでAちゃんが私に何か言ってくる事もなく学校でも普通の態度だったもんで、AちゃんとAちゃんママがそんなことになってた事に衝撃だった。
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