するとそれまで極力目立たないように大人しくしていたAが
無表情ですっと立ち上がり、キッチンに入ると祖母が準備していた
コーヒーカップをひとつ掴み、
つかつかとマザコソに近寄ってその中身を浴びせかけた。
みんな呆然、B爆笑。
Aは今まで見たことがないような冷たい目で、
胸から太ももで淹れたて熱々のコーヒーがかかったマザコソを睨みつけながら、
「あっらーーごめんなさい!!わてしってば、
社会不適合者を見ると手が勝手に動いちゃうんですぅーー」とやった。
口調だけが怖いくらいに芝居がかってて怖かった。
ここで叔母泣き出す、祖母何が起きたかわからずおろおろ、
ボケてるババァは金魚に話しかけていた。
ようやくはっとした俺父がこの状況をどうにかしようと
「マザコソさんお祭りの方見に行きましょうか」
と声をかけるも、マザコソは気まずくなったのか何やらモゴモゴ言って、
ババァの手を引いて玄関に逃走した。
泣いている叔母を慰める祖母とABは居間に残り、
何故か客人の俺と俺父で非常識親子を見送ることになった。
ババァは最後までなにか起きたことにも気づいていない様子だったが
車に乗せられ、マザコソとババァは逃げるように帰って行った。
居間に戻って皆にその様子を伝えると、
Aはアハハと笑って、悪魔のように恐ろしい顔で
「二度と来るなよクソどもが」と言っていた。
次の瞬間にはいつもの優しい顔に戻って、
祖母に向かって親戚を社会不適合者呼ばわりしたことを謝り、
叔母にはこんなやり方でしかママを守れなくてごめんね、と言っていた。
その後帰宅した祖父にAは褒められていて嬉しそうにしていた。
俺がすごくびっくりしたけど立派だったと思うと伝えると、
Aはにっこりして
「ほんとは顔にかけてやりたかったんだけど思ったより飛距離が出なかったよー」と言っていた。
今後Aのことは怒らせまいと思った体験でした。
長文スマン
素晴らしい
もう非常識親子は来ないとは思うが
一応気を付けとけよ


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