約10年前の話しです。
私の兄は、某私立美大に通っていました。
地方出身で、たまたま兄の友達(智弘)もその大学に通っていたので
2人でアパートを借りていました。
私は、高校を卒業した春休みに、兄の所に遊びに行きました。
兄は、バイトで忙しく、その上彼女がいたので、
あまりかまってくれませんでした。私は、高校を卒業したばっかりで、
初めて自由に遊べたので、1人で、東京歩き?(ワラ)を結構楽しんでいまた。
ある時、1人で兄のアパートに戻ると、見た事の無い女の人(秋子)
(20代前半、きれい!)が立っていました。
私が部屋に入ろうとすると、突然
「彼にタヒねって言っといて」と、叫びました。
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私は、それが兄に向けられた言葉だと思い、
恐々、「私は、妹ですが何か?」と、いいました。
すると、彼女は、半泣きしながら私に話し始めました。
秋子は、智弘の彼女でした。お嬢様系短大を卒業したばっかりで、
「春休みに、スキーに行く約束だったのに、智弘に突然振られた、
電話にも出てくれない」みたいな事を言っていました。
私は、当時は恋愛未経験、兄の事では無かったし、しかも東京ってことで、
結構野次馬的に、面白がって聞いていました。
私は、とりあえず、智弘が帰って来たら、電話するように伝えます、と
だけ言ってアパートに入りました。
実は、その時、智弘は、アパートの中にいて、
私たちの会話を聞いていました。しかも、別の女の人(夏子)も一緒にいました。
私は、「かわいそうだから、電話してあげてね」と、智弘にいいました。
すると、夏子が、「馬.鹿だよね、彼女・・・。ただのセ○レだったのにねぇ。」みたいな事を
いいました。
よくよく夏子の話しを聞いてみると、智弘は、二又を掛けていて、
夏子が本命で、二又の相手をちょくちょく変えているとの事でした。
夏子は、夏子で、智弘とは、半分本気みたいな事を言っていました。
その夜、夏子が帰った後に、兄と智弘と飲みながら話しをしていて、驚く事実を聞きました。
実は、智弘には、今現在、付合ってる人が、12人いるとの事。彼は、全員
セ○レだと思っているが、女の方は、
全員智弘を彼氏だと思っている。と、彼は言っていました。
智弘は、その12人に、「付合っているのは、君だけじゃ無いけど、君が一番好き」みたいな
事を言っていたそうです。また、付合っている人の中には、
主婦や学生、会社員、フリーターや風イ谷関係など、様々な職種の人がいるから、
会う時間も様々である事など、いろいろ教えてくれました。
主婦や風イ谷系は、智弘が貧乏学生だと思って、結構貢いでくれて
金が無いから、絵をかいて返しているとか、
その分、学生やフリーター達には、金が掛るんだよねぇ。等など、言っていました。
そして、秋子は、結婚の話しをしてきたから振ったと、言っていました。
私は、これが東京かぁ、これが大学生かぁ、なんて感動しながら聞いていました。
兄も智弘の女遊びの事は、十分知っていて、笑いながら聞いていました。
でも、智弘は、その12人に飽きていたらしく、
今度の週末、面白いもの見せてあげるからついておいで、と、言っていました。
春休みも残り少なく、私は、地元に戻らなくてはいけなかったけど、その土曜日の午後、
興味半分で、智弘について行きました。
行った場所は、当時、新宿西口のビル街に会った”Wendy’s”でした。
店に入ってみると、女の人達が、沢山いてびっくり。
しかも、みんな「智くん。」なんて、甘い声を出して来ました。
智弘は、当時付合っていた人、11人(秋子は居なかったけど、夏子は来ていた。)が揃っていました。
ここから、プチ修羅場。
智弘が、「ごめん、二又は、嘘。ここにいるみんなと付合っていたけど、
もうお終い。」みたいな事を言い出した瞬間、女達の叫び声が聞こえてきました。
とりあえず、みんな店の外に出ました。
土曜の午後、新宿のビルの下で、11人の女の人が、叫び、泣き、智弘にビンタする姿は、
怖かったです。
「どういう事よ、説明しなさいよ」と、叫びながら泣く女の人や
「うそつき」、「馬.鹿」、「金返せ」みたいな叫び声が、聞こえたり、
「私だけは、愛してるんでしょ」みたいな泣き声など・・
女のプライドを捨てた姿・・(私に文章力があったら、もう少しリアルに書けると思うのですが、
文章力なくてごめんなさい。)それは、すごかったです。
私は、何をして良いか分からず、黙って見ていると、今度は、
私が、智弘と付合っているのかと思われて、
「そこで笑って見てんじゃねぇよ。」って、女の人に髪を引っ張られたり、
蹴られたり、ビンタされたりしました。
私は、怖くて怖くて、何も言えませんでした。
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