中学時代
倉田が突然クラスにやってきた
転校生というやつでおどおどとしていた
うちのクラスには西村という悪い意味での餓鬼大将がいた
倉田は最初のうちは女子に溶け込んでいたけれど
人の輪の中に入れるタイプじゃなかった
まず凄い可憐だった
グループでいても倉田とその他
美醜っていうのに敏感な年頃だ
すぐに妬み嫉みが女子の中に蔓延していった
そして倉田はそれをどうにかできるほど社交的じゃあなかった
女子からのいじめがクラスで日常茶飯事になると
今度は西村が動き出した
今ではハ.ン.罪とされるレベルの壮絶ないじめが始まった
教師は気づいていたが遊びということで常に処理した
音楽教師が気づいて一度問題となったが
閉校時間を過ぎてから倉田を除いた全員とその父兄が集められた時
父兄は高校進学など重要な時期に差し掛かっている時の問題を嫌ったのか
証拠もないことを理由に突っぱねた
起こっていたいじめの内容が内容であったので証拠なしなら突っぱねるしか出来なかったんだと思う
おそらくその夜各家庭であいつらは叱られたはずだ
二度と倉田に変なことをするなと
一週間後
倉田が西村を始めとした何人かに連れていかれるところをみかけた
関わりあいになるとろくな目には合わないとはおもったが
俺は倉田のことがよくわかっていた
俺も内気だったからだ
なかなか友達と打ち解けられない
幸い俺はどうでもいい存在という立ち位置を確保できていたけれど
倉田のことが自分のことのように胸が痛かった
見張りの山岸がお前も混ざるかと安心した声でいって通されたその先で
猿轡かまされてまっぱだかにされた倉田が西村のつきつけるカッターに怯えて
なすがママになっているのが見えた
「さすがにあんなのかわいそうで俺はやれないよ」
そういいながらK察を呼ぶ決意をして立ち去ろうとした
「おい、そいつ逃すな。絶対人呼ぶぞ」
俺は取り押さえられ結局一部始終をその場で見届けることになった
やるだけやった十人をこすクラスメートは熱気が覚めると途端に怯え出した
一人がこれってもうケーム所に入るレベルなんじゃねと言ったからだ
「いいこと考えた。そいつを犯人にすっぞ」
西村が俺を指さしていうと倉田にのしかかった
脅ハ.クとなだめすかすのを繰り返しながら犯人をあいつにしておけと繰り返す西村に
倉田が泣きじゃくりながら何度も頷いた
犯人たちが呼んだ担任教師が
犯人たちに脱がされた上で取り押さえられた俺を見て
一度西村の顔をじっとみた
気づいてくれたと思った俺はこれで助かったと思ったが
すぐにこいつはまずいやつが最初にかけつけてきたと思い直した
「おまえ、なんてことをしたんだ」
それから先はめちゃくちゃだった
保健室のおばちゃんだけは多分善意だったんだろうが倉田を綺麗にしてしまった
俺が犯人じゃないという証拠はそれで消された
本来K察を呼ぶべき話にK察はでてこなかった
全部オレがやったことにされて
俺は顎に障害が残るほどおやじと兄貴にタコナグりにされた
倉田は親父が家を抵当にいれてこさえた金を受け取って転校していった
俺のいうことは誰も信じなかった
それくらい被害者本人が俺が犯人だと言うことは
プロが関わらない時には重大な証言になった
学校は学内で起きた重大な事件隠蔽のため
倉田とその親はやりなおすための金のため
加害者たちは罪から逃れるため
用意されたのが俺だった
高校三年間は壮絶だった
あの時の犯人12人は俺がいつ本当のことをしゃべるかビクビクしてたんだろう
転校先にまで気づいたらビラが撒かれて俺はそこでも壮絶ないじめにあった
誰も俺のいうことなんか信じはしなかった
高校の間で転校二回
家では兄貴のサンドバッグにされていた
最初俺は倉田を恨んだ
助けようとしたのに何でこんな目に合わせるんだと
次第に数の多い悪党どもに怯えているから弱い対象を恨むんだと自己分析ができた
次に西村以外を恨んだ
最後に倉田を除いたあの時のクラス全員を恨んだ
でも出来る事はなかった
高校中退で土建屋の下請けで生活した
やがて真面目にやっているらしいことを聞きつけて叔父夫婦が連絡をとってきた
引き取られる形で俺はもう一回子供をやりなおした
18歳で高校に再入学し20で卒業
そして22でようやく大学受験に成功した
そのまま新しい人生を謳歌するつもりでいた
コメント
当然、親にはキツーい制裁加えますよね?
ひたすら読みづらい。
民度の低い地域なら、それが何?で済まされる話
こな使い方で玩具はおもちゃと読めない、もっと考えて創作しろ。