私 営業課
彼男 物流の派遣
美子 秘書課
上記三人は同じ会社。
私と彼男は同じ大学出身で、在学中は特に親しく無かった。
彼男がうちに派遣として来て数年ぶりに顔を合わせた。
大学は他県なので同窓生が懐かしくてよく話すようになり付き合うようになった。
付き合うといっても忙しい時期だったこともあり、一緒に食事に行く程度でデートらしいデートもまだだっだ。
仕事に慣れてきた彼男が秘書課の美子さんに一目ぼれしてしまったらしい。
秘書課は美人揃いだし、うちの会社だけかもしれないけど、
男でモテるのは営業と技術開発、女性でモテるのは秘書と総務。
何故か営業の男はモテるけど、営業女のモテ度は最下位。
これは勝ち目ないなと思ったし、まだそんなに深い関係じゃないから傷は浅いと思ったので別れることにした。
そして彼男に
「美子さんが好きなんでしょ?別れよっか」
彼男「どうして?俺はまだ美子さんと付き合ってないのに」
私「付き合ってたら二又でしょ」
彼男「まだ告白もしてないのに」
私「私と付き合ってるのに告白してもダメじゃん」
彼男「でも、もし断られたらどうするんだよ」
私「知らないよそんなの」
彼男「なんて無責任なんだ!」
私「美子さんが好きな癖に私と付き合ってもしかたないんじゃないの?責任とかじゃなくて」
彼男「そこは我慢する」
私「我慢してもらってまで付き合ってもらわなくて結構」
彼男「でもそんなことしたら、お前一人になっちゃうよ?」
私「一人でもいいし」
彼男「いじっぱりだなあ。じゃあこうしよう。俺がもし振られてきたら戻ってきてあげるから。約束する」
私「イラン」
最初は穏やかだったのに話が通じなくてどんどんエスカレートして居シ酉屋で言いあいになった。
激昂した彼男はなんと飲み代も支払わずに帰ってった。
手切れ金だと思って支払って帰ってきた。
その後彼男は美子さんに告白しなかった。
その前に、美子さんが営業の年下有望株と付き合ってるのが発覚したから。
「美子さん付き合ってる相手いるよ、どうしよう?」
「告白もしてないから俺からお前に戻るなんてできない。迎えに来て」
「俺に寄り添ってくれる女性が一人もいない職場でなんて働きたくない」
その後派遣の更新を断ってうちの会社に来なくなった。
仕事はできたということで物流さんには惜しまれてた。
正社員登用の話もあったくらいなのに、なんで派遣で今まで転々としてたかが分かった気がした。
いつも一人は寂しい寂しいと言ってたから、たぶん誰か常に隣にいないと働けないタイプだったんだなと思う。
美子さんは営業有望株と結婚して退職、有望株は有望株なのでどこかに引き抜かれて行った。
私は相変わらず敬遠される営業女(他の部署もまわったりしたけど)でしかもお局と化しつつある。
そろそろマンションと猫を買って、弟夫婦のところから母を引き取ろうか検討中。
一般職で男性の派遣って珍しいね
乙
コメント