ブラック企業への復讐、つか自営業に毛が生えた程度の零細だけど。
しかも俺は大した被害は被っていない。
入社してすぐに極黒だと気付いたから、俺は裏方に徹して表は人にやってもらった。
俺は試採用期間が終わる前に退職の意思表示して、
俺自身がその会社から見れば悪者のいわばフィクサーなのにかかわらず、
惜しまれながら退職した。
俺が退職してから1年ほどでその会社はつぶれた。
財務状況などからそう長くはないと思ってはいたが、前倒しさせたのは多分俺のせい。
でももしかしたら俺がその会社にかかわらなければ
いまだにその会社は存続できていたのかもしれない。
そう思うと俺がしたことは間違いではなかったと思っている。
特定も困るのでフェイク入れまくりで辻褄が合ってなくても勘弁。
その会社に入った時のことから話そうか。
当時俺は事業所の閉鎖に伴う整理解雇ってやつで無職になっていた。
同一会社の他事業所では募集してるのに、これはこれで労基行ってた。ネットで理論武装してね。
これがあとで役に立つわけだが。
一方ハロワや求人サイトで求職もしていたんだが俺の趣味に関する物で商売する会社があり、
そこに面接に行って見事採用されたんだわ。
前職で少しWEBサイト作ったりグラフィックやったりしていた関係(本当に片手間で独学)で
そっちをやってもらいたいと。
あとは俺のもともとやってた商品管理なんかで。
でまあ初出勤したんだが、空気が読めないぐらいに空気が悪い。
悪いっていうか淀んでる。混沌としている。
朝礼で俺のことを社長から紹介されたが、ワンマン社長と従順な社員たちと
そうでなさそうな人たちってぐらいしか印象に残ってない。
初日から定時でタイムカード押して全員でサービス残業。もう意味が分かんない。
俺はWEB・商品管理担当の人(以降Aさん)から仕事を教えてもらうように言われ、そうしていた。
でも、どう考えても仕事量からして一人でできそうなものだった。
もちろん雑務が途中で入るから、一人ではきついのか?とか事業拡大を狙っているのか?と考えていた。
だがAさんと、Aさんと仲が良いBさん(主に商品メンテイ系)の話を聞くとそうではなさそうだった。
社長(と取り巻き)がいないときにAさんから小さな声で「メアド教えてください」と言われ、
メモ用紙に無言で書きなぐってAさんに手渡した。
その後なんだかんだあったのちAさんBさんとファミレスで会う約束をして実際に落ち合った。
(入社3日後)
読むことが困難なくらいの社内の空気だったんで、そのときは最初俺も身構えていたんだが、
たんたんと話すAさんの語る内容から、薄々わかっていたブラック臭を匂いから確信へ変えさせられた。
Aさんは都会の大手企業から家庭事情でUターンを余儀なくされて、
当時は有望と思われたから(一種賭けに近い心境だったらしい。
そのぐらい俺の地元の景気は冷え切っていた)入社したらしい。
入ってから「普通の会社」ではないことが日々わかってきたみたいだ。
まともな企業から零細、しかも法規無視な会社。
そんな法律守らない会社が存在することすら知らなかった模様。
Bさんも地元にある大手企業子会社をやめてきたらしいが、Aさんと同じ境遇らしい。
俺は前職辞めさせられた体験から黒い会社の手口は熟知していること、
それに対して対抗する手法があることを教えた。
この会社は正直、社長の考えが甘すぎた。
法人格であるにもかかわらず社会保険・厚生年金すらない。
まさかそんな会社が会社として存在できるとはブラックに解雇された俺すら知らなかった。
だから面接で確認することもなかったし、入社して保険関係の手続きをしようと思ってはじめてわかった。
(実在することは知ってたけど、まさか?と)
あとはまあ前出のサビ残の半強制。俺はこのあたりから手を付けようかと思った。
とかなんとか考えているうちに、
社内の、というか俺を雇った社長の考えがわかった。
経営方針やら財務状況まで、大手企業にいてバリバリやってきたAさんに正論を言われて
ワンマンな社長はまともに言い返すことができず、かといって見過ごすこともできず
Aさんを辞めさせることにしたらしい。
代わりにちょうど良いタイミングで俺という駒も手に入れた。
それはAさんが所用で連休をとった後に起こった。
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