その晩、彼氏からメールで、長い謝罪文が来ました。
メールには友達がいきなり家とかいいだすからびっくりした、オレはオマエを愛している、別れたくない・・・
などと書かれてありました。彼氏のことが大好きだった私は即座にメールを送り、
私もまだ好きだ、これからも付き合っていきたいという趣旨のメールを送りました。
着信拒否ができたことで、友達に悩まされることもなく、また二人でラブラブし始めました。
あの一件も、過ぎ去ってしまえば一種のスパイスになり、二人の仲をかえって深くさせました。
それから幾月か後、私の家に一通の封筒が届きました。
封筒の中身に私は驚愕しました。それは彼氏とどう贔屓目に見ても仲睦まじそうな女の人との隠し撮りでした。
それは二人がコンビニで手をつないで買い物をしているところから、彼氏のマンション、
ひいては部屋の中に入っていく様子までが何枚かの写真で綴られていました。
私は何のいたずらか?と、思いはしたものの、浮気という概念があたまからなさ過ぎて、
不気味に思うのみで、深く考えずに写真を捨ててしまいました。
彼氏には心配をかけたくないという理由で、伝えもしませんでした。
その2日後くらいに、だれかの家からの電話がかかってきました。
出ると、あの友達でした。彼は着信拒否されているので、わざわざ家からかけてきたのです。
わたしは写真のことを思い出し、あんな気持ち悪いことをするなんてどういうつもりだ、と問い詰めました。
友達は「まだ別れてなかったのか・・・」と言い出し、私もついに堪忍袋の緒が切れ、
これ以上つきまとうならK察に言うよとドナりました。
しかし友達はあせることなく、「写真はみたのか?」と聞いてきました。
以下会話、標準語に直します。
「見たけど・・・、きもいっす、何?」
「女と一緒に写ってたじゃん。」
「???」←よくわかっていない
「いや、だから彼氏、女とうつってたやろ?」
「?」←マジでわからない
「いや、だから、お前、浮気や。」
「え?」
「浮気!」
「?????」←何が?誰が?とか思っている
友達は馬.鹿な私に辛抱強く語りかけ、彼氏と女が手をつないでいたこと、
買い物をしていたこと、そして私が入ったことがない彼氏の部屋に二人で入っていったことを教えました。
私はぼーっと聞いていました。夢っぽかったです。
友達は今から行く、といいました。
私は口では断りましたが、押し切られ、現に戻ってきたわたしの頭は彼を拒否しませんでした。
友達は来た足で私を彼氏のマンションまで連れて行きました。
私は入るのは初めてでしたが、ああ、写真とおんなじやー。とぼんやり考えました。
彼の部屋の前まで来て、友達は表札を見せました。彼の名前と、女の人の名前でした。
「うん、おばちゃんやろ?」
友達はおそらくこいつタヒね、と考えていたことでしょう。
インターホンを押すと、若い女の声がしました。友達は自分の名前を告げました。
すると「ちょっと待ってね~」という声の少し後に、写真で見た女が出てきました。
私の頭は真っ白でした。友達のうしろでぼーっと突っ立って、ただそこで見ていました。
友達は女に「○○(彼氏)いる?」と聞きました。女は「おらへん、いきなり来たん?w」と言いました。
友達は「サプライズで。んじゃぁ帰るわ、悪かったな、○○によろしく」と言い、
「こいつ見せたかってん。オレの彼女」と私のほうをくいっとあごでしゃくりました。
「そうなん?はじめまして、★★ですー」と女はいいました。
友達は「○○の奥さんや。」と私に言い、「ほんじゃまた」と
下を向いている私の肩を抱き来た廊下を戻り始めました。私は既に泣いていました。
彼は既婚者でした。
私は家に帰ることも出来ず、ただ友達の車の中でバカのように泣き続けました。
友達はずーっとハンドルによっかかり、何にもいいませんでしたが、かえって助かりました。
落ち着いた私は、友達に詳細を聞きました。それによると、
・彼氏は23で結婚した。(私とあう1年ほど前)
・浮気はちょくちょくしている。(女と付き合っていたころから常習らしいです)
・今回は長く付き合いだしたのでちょっとおかしいと思った
・それでオレも参加するようになった
・私があまりに純粋なので本当に申し訳なかった
・それで気を引こうとしたが失敗した
・そんなに彼氏のことをスキとは思わなかった、
これはなんとしても別れさせるべきだと思った
・話し合いの後も別れていないと知り、卑怯な手をつかった
・私がまったく気がつかなかったため、今回の強硬手段に移った
ということでした。写真は友達がとったものだったらしいです。
浮気については彼氏には再三注意していたそうですが、まったく治る気配もなく、
ほとんど○癖のようだったらしいです。
私は彼氏と連絡を取ることも考えましたが、既婚の事実を知り、そういう気にもなりませんでした。
とりあえず友達にもう会う気はない旨を伝えてもらい、ぽっかり開いた穴とメールの来ない寂しさは
その友達に埋めてもらいました。(友達として、です。メールとか買い物に付き合ってもらったりしました。)
傷はまったく癒えないものの、彼がいない日常に慣れてきた頃、家に彼氏が来ました。
インターフォンごしに。
私はもう吐き気がしました。あんなに好きだったのに体が拒否するのです。
ストー力ーに悩まされた過去も手伝い、私は嫌悪感をあらわにして帰れ、といったのですが、
家の周りをうろうろするばかり。
仕方がないので友達に連絡しましたが、平日だったためいきなりは来れず、
篭城することになりました。
鳴らされるインターフォンにおびえながら、彼氏が帰ってくれるか、家族が帰ってくるか、
友達が来るかをひたすら待ち続けました。
コメント
脳に深刻な欠陥でもあるのかコイツ?
現って、まあ読めるけど、あんま使わんなあ