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96: 名無しさん@おーぷん 投稿日:2015/02/11(水) 07:25:07 ID:CN6

美人の武勇伝。
会社の同僚A子。当時20代後半。
長澤まさみ似の美人。結婚することになった。

私を含めて課の全員が披露宴に招待され、
「その幸運な男の顔を拝もう」と、いそいそ出席。

輝くばかりに美しい新婦の隣には、ものすごく影の薄い新郎。




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今ここで会って、明日になったらもう顔が思い出せない。
例えばK察とかに「どんな人でした?」と訊かれても答えられない。
そんな感じ。A子が一度会ったら忘れられない美人だから、
ある意味つり合いは取れてるかもね、と話し合った。

1年ほどして、A子が何となく元気がない。
ランチに誘って「このごろ疲れてない?忙しい?」と訊いてみた。
A子はもごもごしていたが、やがて
「うーん、あのねえ、旦那が、浮気してるの……」。
あの影薄男が!? いい度胸だな!!
しかも浮気相手の女が本気になったらしく、
A子に電話やメールで「旦那と別れて」と言ってきているとか。
浮気相手もいい度胸だな!!

しばらくして、A子が私に頼みがあるという。
なんと、かの浮気相手が、A子と直接会って話したいと。

A子「会おうと思うんだけど、できれば、
   “私”さんについてきてもらえればありがたいんだけど……」
私「なんでっ!? 部外者がいたら、話ができないんじゃない?」
A子「録音はするつもりだけど、証人も欲しいし……。
   それにもし、相手が逆上して、刃物とか持ってたら怖いし」

つまり、心細くて不安だってことだ。
私は「なるほど。じゃ一緒に行く」とOKする。
不謹慎ながら、こりゃ本物の修羅場が拝める、
と内心ドキドキワクワクしていた。


97: 名無しさん@おーぷん 投稿日:2015/02/11(水) 07:28:08 ID:CN6

96の続き。

結局、修羅場にはならなかった。
A子旦那の浮気相手との会見当日。場所はファミレス。
私は1人で、あくまで無関係な客を装って、
2人の会見を近くの席から見ていて、
騒ぎが何もなければそれでよし、
何か起きたら止めに入る、ということになる。

私は指定の時間の10分ほど前に店に入る。それらしい女はまだいない。
時間ちょうどに、若い女が1人で入ってくる。こいつか。さりげなく観察。
これがまた、ものすごく影の薄い女。
今ここで会って、明日になったらもう顔が思い出せない……(以下略)。

私は不謹慎ながら、
「あの影薄男にしてみると、
 毎日家でローストビーフを食べてると、外でお茶漬けとか
 食べたくなるようなことなのかなあ」と考える。

5分ほど遅れて、A子登場。
びしっとスーツで決めて、気合の入った化粧して、店内を見回す。
影薄女を見つけ、ハイヒールのかかとをカッカツと鳴らして近づき、仁王立ち。
女を見下ろして、「“影薄女”さん? “影薄男”の家内です」。

影薄女、A子を見上げると、その目がたちまちうるみ、両手で口を覆い、
「ひどいっ!!」と一言叫ぶなり、席を立って、走って出て行ってしまった。
瞬○。ざまあみろ、身のほど知らずめ。

A子は「人の顔見て、ひどいって何よ」と怒っていたが、
いやいや違うって、逆だって。

そしてその日から、女とは全く連絡が取れなくなった。
A子の旦那=影薄男は、仕方がないので
A子のもとに戻ってこようとしたが、追い出された。当たり前だ。

やっぱり「毎日家でローストビーフを……(以下略)」
みたいなことを言い訳していたらしい。
なんだかんだ言っても、美人は強い。





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