「そちらは穏便に済んでもこっちは済まされないんでね」
ああ、やっぱり捨てられちゃうんだ私
体が震えた
「あらあら、可哀想に」
侮蔑の表情で部長の奥さんが私を見下ろした
「相○にはしない、慰謝料は払う!」
「あなた、うちだって養育家やら何かとものいりなのよ」
「僕は上司だ、相○は公平じゃない」
「分かりました、では双方の年俸の差額という事にしましょ」
「金の問題ではないんですがね」
「だって、お金以外に解決のしようがないじゃないですか」
「700万でどうた?それで頼む!」
「あなた!」
「慰謝料の話の前に一つ聞いても良いですか?」
「ああ、何でも答えるよ、ここまで来て隠す事なんか何もないからな」
「見つからなかったらその先どうするつもりだったんですか?」
「う、そ、それは」
言い淀んだ部長は私の顔色を伺った
「どうなんです?あなた!」
「ど、どうって、カラオケボックスの中だぞ、それ以上の事なんか出来る訳ないじゃないか、なぁ君」
部長が私に同意を求めた
記憶が飛んだ私は同意しようとしたけど、何故か言葉が口から出なかった
「きみ」
「あらあら、ふしだらな女だこと」
「何がふしだらよ!あんな事して何もする気がなかったって言葉信じるおばさんの方が頭おかしんじゃないの?この人はね、今さら嘘ついてもしょうがないって思ってるから黙ってるの!それくらい分からないの?いい歳して!」
「まぁ、キ.ス.くらいで騒ぐなんてまだまだ子供ね」
「キ.ス.だけじゃない、胸だって触ってたでしょ」
「マジかよ」
「それだけじゃないよ!」
「何をしてたの?言ってごらんなさい!」
「君!」
「い、言えないよ!言えるわけないじゃん!」
「母さんが、ウソだろ」
「嘘じゃない!私友達にも見られちゃったんだよ!今頃みんな大騒ぎだよ!明日学校行けないよ!」
「うわ、修羅場だな」
「お姉ちゃん可哀想」
「あなた!」
「すまん」
私何かした?私は家族のために身を粉にして働いてきたのに何でみんな私を責めるの?何でそんなに私を虐めるのよ!
記憶が失せた私は心の中でそう思った
本気で何も分からなくなった
言い訳しなかったのは捨てられたくない一心だったから、それだけだった
結局、慰謝料等の話はまた後日仕切り直しという事になった
部長夫婦が去り、再び私達家族だけになった
私は正座したまま気まずい時間が流れた
「両親に電話しなさい」
「え」
私は時計を見た
間も無く日付けが変わる時間だった
「このままでは朝を迎えられないだろう」
夫は苛立っていた
私は怯えた
「はい、あの…」
「ああ、ちゃんと君の口から事情を説明しなさい」
「はい」
両親に自らの不貞を告げる時の心境は想像を絶するものがあった
でも今にして思えばその痛み一つ一つが再構築期間の猶予を与えてもらう為に必要なステップだった様に感じている
実家に電話した
出ないで!って思った
お願いだから寝てて!って思った
呼び出し音を聞きながら心臓が壊れそうなぐらいドキドキした
「もしもし」
父が出た
「私」
「どうした、こんな夜分遅くに」
「母さんは起きてる?」
「ああ、今ちょうど寝たとこだが代わるか?」
「ううん、いい、父さん、あのね」
電話の向こうの父は何も言わずに私の次の言葉を待っていた
多分私の口調で不穏な空気を察したのだと思う
「私ね、不倫しちゃったの」
父は相変わらず無言だった
「それでね、今家族会議になっててね、父さんと母さんにも来てもらいなさいって」
言いながら泣きそうになり、思わず声を詰まらせた
でも必タヒで堪えた
ここで悲劇のヒロインを演じたら夫に捨てられると思ったから
「分かった、そっちに行けばいいんだな?母さんも連れてすぐ行く」
「ごめんね」
父は私を咎めなかった
昔から起こしてしまったものはしょうがないと思う人だったから
でもきっと酷く心を痛めていたと思う
「すぐ来ますって」
「そうか、じゃ僕も親を呼ぼう、もう寝てると思うけど」
「すいません」
双方の両親はぴったり一時間後同時にやって来た
携帯で連絡取り合ったらしい
コメント
読みづらい
内容が入ってこない
時間の無駄
ベロンベロンに酔っ払ったクソババアが未だに酔っ払ってるってだけの話
許されていない
旦那が飲み込んだだけ
まず、子供を中身に引っ張り込んで自分+子供VS旦那の形にして、旦那が折れなきゃ旦那が一人で出ていかなきゃいけないように仕向けただけ。
出来る女は戦い方が上手だよ。
旦那の方から出て行っても良かった気がする、実際に出て行って離婚した方が旦那も身軽に為れて気が楽になったに違いない。
でも旦那は結局は子供達を見捨てる事は出来なかった。その時点で旦那の負けが確定した。
もし旦那の方から離婚する形で出て行けば、糞嫁が間部長と再婚して「今日からこの人があなた達のお義父さんよ」をやりかねない。
もしそうなれば子供達は、後悔と自責の念に駆られて駄目人間になっただろう。糞嫁への愛情はとっくの昔に冷めていただろうが、子供達だけは真人間に育って欲しいから、全部飲み込んだだけに過ぎんよ。
部長のチ○コ触った手は汚染されてるから
その手で作った料理も汚染されてますね
>>5
旦那が負けとは言いきれない。
大企業の次長クラスの給料は捨てられないよ。
離婚して子供を引き取ったら旦那だけの給料では無理(給料安いと書かれている)嫁に子供をとられて養育費を3人分払うのも無理。
部長と再婚するかもしれないけどいきなり再婚はしないから相手有債でも必ず旦那が養育費は払うことになる。
嫁の給料はかなりの額だから嫁をATMだと思えば離婚は選ばないだろうな
早い話し嫁はATMと割りきって再構築を選んだという話し。
今頃もう2-3回やってるってw
文章がうますぎてどこぞの素人作家の作品にしか思えない。面白かったけど。