嫁さんが修羅場だっただろう時のお話。
もう10年以上前になる。
当時俺と小学生の子供2人の間に、奥さんには秘密の楽しみ(?)が
あった。
近くの多種多頭飼いの家に遊びに行くこと。
奥さんは犬嫌いなので、犬が大好きな俺と子供たちの内緒の行動だった
んだ。もともとその多種多頭飼いの家さんが俺の友人だったというのも
よく遊びに行く理由だった。(その友人も既婚)
犬たちの中でも、とても仲のいい犬が「かなえ」ちゃん(仮名)という
メスの子だったんだが、家でも子供たちが「今日かなえちゃん優しかったね」とか
「楽しかったね」とかひそひそばなしで話しちゃってたらしい。
基本、奥さんには秘密なもんで奥さんが「なになに?」と聞いても
子供たちはなんでもないとごまかして話題を変えていたようだった。
奥さんは「かなえちゃん」のことは俺には聞いてこなかったし、
仕事で帰りが遅かったから子供たちの会話のことは知らなかった。
で、ある日奥さんがぶち切れた。子供たちと俺を座らせて言い放った。
「お父さん(俺のこと)最近かなえさんと仲が良いんですって?
子供達までてなづけて。今すぐここに連れてきてください、
ここで一緒に暮らせばいいでしょ!?私も覚悟はできています!」
続く
続き
どうも盛大な勘違いをしているようなんだけど、子供たちは大喜び。
誤解を解こうにも話を全く聞こうとせず自室に閉じこもった奥さん。
仕方ないから友人に連絡、かなえちゃんを少し借りられるか交渉。
で、子供たちと3人で迎えに行った。
帰りはうちの車とかなえさんと友人夫婦の車、2台体制で。
友人宅から戻ると、奥さん以外の車が一台止まっていた。
奥さん友人の女性弁護士さんの車だ。
早とちりしすぎたな、と焦る俺。連れて来たよーーと浮かれる子供たちw
玄関から脱兎の勢いで飛び出してくる奥さん。
友人の奥さんが車から出てきて、「かなえさん」と思い込み突っかかって行きそうになった刹那、
続いて車から降りてくる本物のかなえさん、
黒のグレートデン、メス6歳。
子供たちはかなえさんに抱きついて「ここで暮らせるの?ほんとに?」と大はしゃぎ。
かたまったまま動けずわけわからなくなってる(逃げ 出すことすらできない)
大パニックな奥さんと状況がわからない弁護士さん。
子供たちに庭で遊んでもらっている間に奥さんと弁護士さんに状況説明する俺。
もう笑っていいんだか怒っていいんだかあせってるんだか良くわからんかった。
続く
続き
なんとか奥さんの誤解を解いて弁護士さんに大爆笑され、友人夫婦にも改めて状況説明。
子供たちにもちゃんと話した。
しかし子供たちは「飼うんじゃないの?一緒に暮らせばいいって言ったじゃん!」と引かない。
ひきつる奥さん。
しかし引くに引けなかったのか、自分の盛大な勘違いを正当化したかったのか
「い、いいわよ!!」と子供たちに宣言しちゃった!狂喜乱舞な子供たち。
いやまて、確かにここは田舎でうちには庭もあるがさすがにグレートデンは飼えない。
なんだかんだあって、仕方なく友人のつてでブリーダーさんから
シェルティの子犬を譲ってもらった。(買った、とは書きたくないw)
犬大好きな俺や子供としては万々歳だったが奥さんしばらくキャーキャー言いながら暮らしてた。
ちょっと前、そのシェルティが老衰で天国に行きました。
家族皆ものすごく落ち込んだけど、なかでも奥さんが完全なペットロス症候群になっちゃった。
最近やっと復帰して、また犬を飼いたいかどうか奥さんと協議中。
子供たちも進学でいないし、二人だけの家にこの先、もう一匹家族を迎え入 れられそう。
終わり
ほっこりした
基本、とても情にあつい感じの奥さん。元気になるといいね。
笑ってくれる友人たちや犬を受け入れる奥さんでよかった
途中で「かなえさんって犬なんだけど」と一言いえばよかったのにと思ったけど
だいぶヒステリーな奥さんなのかなあ
途中悩んでた奥様可哀想
だよね
いくら聞く耳を持たないとか部屋にこもるとかでも、犬だから、くらい言えそう
このタイプは「犬だから」といっても信じなさそうだけど。
幸せそうで羨ましいわ
弁護士をさらっと呼ぶくらいだからこの期に及んで犬と言ったとしても聞く耳持ったかどうか。
すぐバレる嘘吐いて!私が犬嫌いだから犬って言えば誤魔化せると思ったんでしょ!
となりそう。
でも奥様には土下座するレベルだよねw
眠れない日もあったりさぞかし不安でしたでしょうに。
車から颯爽と降りてデーンとたたずむグレートデンを想像してフイタ
コメント
これ、大好きな話